札幌大学では、地域に開かれた大学を目指し、教育研究上の成果を広く地域住民の方々に還元することを目的に公開講座を開設しています。
日本政府は2019年に労働者受け入れのために「特定技能」の在留資格を設け、外国人労働者の受け入れを行っています。それに伴い、在留外国人数も増加し、2024年6月現在、北海道の在留外国人数は60,273人で過去最高となっています。
在留外国人が地域の一員として生活していくためには、日本語でのコミュニケーションが重要なツールとなりますが、広大な土地を有する北海道では、在留外国人が分散し、約8割の市町村では日本語教室が開設されていない「日本語教室空白地域」となっています。
道は2024年に『北海道における地域日本語教育の推進に関する基本方針』を作成し、①希望者への日本語教育の確保、②日本語教育の水準の向上、③地域のニーズに応じた日本語教育の推進を目指すとしています。しかし、北海道の日本語教育人材の約8割がボランティアや非正規の日本語教師です。
今回の公開講座では非正規の日本語教師に行ったインタビューとアンケート調査をもとに、北海道の非正規日本語教師が抱える負担と不安について紹介し改善策を検討します。
日本の英語教育は大きな問題を抱えています。それは「英語を話せない日本人が多い」ということです。日本の英語教育の目標が読み書き中心から英語のコミュニケーション活動に転換されているにもかかわらず、難しい状況が続いています。
それは、中学、高校、大学までの英語の入試問題が読むことが中心になっていることも要因の一つです。またリスニングは多くの入試問題に入れられていますので、聞く活動は盛んに行われていますが、話す活動が少ないことも事実です。さらに言語の違いも大きな壁になっています。
英語と日本語では音の性質が違いすぎるのです。ひらがな?漢字?カタカナを駆使して、感情のひだまで表現できるのが日本語です。しかし英語はアルファベットが26文字で、その組み合わせだけで、単語と文章が構成されています。ところが英語には母音は約20種類、子音は44種類あると言われています。日本語は母音が5種類、子音は約13種類ですので、音が違いすぎるのです。さらに、語順も全く違います。文化的背景や歴史も全く異なっています。解決策はあるのでしょうか。
それは「音」を大切にして、英語で「発信する活動」を潤沢にすることでこれらの問題解決の糸口が見つかりました。具体的に言えば、「英語を使う活動を効果的に」行えば、話せる日本人を育成できることが判明したのです。
その解決策として誕生した教授法が「アメーバ音読トーク」です。その手法を今回、皆様にお伝えします。日本の英語教育を大転換する手法をご覧ください。
本講座では、日本の大学に在籍し、学業と競技活動を並行して行う外国人留学生を対象に、その呼称の変遷と学術的な位置づけを歴史的?言語学的観点から整理し、現代における課題と支援の枠組みについて検討します。
まず、新聞報道や体育学?スポーツ学分野、日本語教育学の先行研究をたどりながら、「スポーツ留学生」「外国人留学生選手」といった機能的な呼称から、「アスリート留学生」という主体性?専門性を重視する呼称へと移行してきた過程を明らかにします。そのうえで、本研究が提示する再定義を通じて、当該留学生を単なる「競技を行う学生」としてではなく、学修と競技の双方において主体的に関わり続ける存在として捉える視点を提示するとともに、当該留学生を「アスリート留学生」と呼称する必然性を明らかにします。
さらに、陸上競技を対象に、体育実技教科書の語彙分析に基づいて作成した専門語彙リストを紹介し、学習時間の制約が大きいアスリート留学生に対して、競技活動と結びついた計画的かつ実践的な日本語教育支援の可能性を示します。
最後に、競技種目間における語彙差の検証や教育現場への応用可能性といった今後の課題を提示し、本研究の到達点と今後の検討課題を明らかにします。